キレンゲショウマ

宮尾登美子氏の小説「天涯の花」の題材にもなっているキレンゲショウマ。うつむき加減に咲く、この可憐な黄色い花は九州や四国、紀伊半島など日本でも限られた地域にしか生育していません。

現在では、環境省レッドリストの絶滅危惧Ⅱ類とされています。諸塚村内最高峰、標高1,455mの黒岳には以前日本最大といわれる規模で群生していましたが、鹿が葉や芽を好んで食べるためにその数を減らし、今では村の有志により何重にもネットを張られた場所で保護されています。

夏のお盆の時期に徐々に開花していきますが、ネットの外側からはその姿を見ることができません。そのため、諸塚村観光協会ではネットの内側、花のすぐ側まで近づくことができる鑑賞会のツアーを行っています。稀少植物の宝庫であり、宮崎県のレッドデータブックに掲載されている植物が26種も生育している黒岳。2010年3月に宮崎県野生動植物保護条例に基づく「重要生息地」に指定されたこの貴重な山を地元のガイドと巡るツアーは毎年好評を呼び、2020年にはオンラインツアーも開催されました。